ラズパイ3vsラズパイ4 機械学習によるパフォーマンス評価編

前回のブログ
ラズパイ3vsラズパイ4 UnixBenchによるパフォーマンス評価編

にも記載しましたが、ラズパイ4はラズパイ3に比べてパフォーマンス評価が高いです。しかし、あれだけの動作温度で発熱しながら稼働している割には、Score 換算値 で 28% upしかないのは、ちょっとかっがりしました。

ファン無しヒートシンクを装着したラズパイ4

あれだけ発熱するために、本体よりも大きなヒートシンクを装着しているにもかかわらず、ラズパイ4のパフォーマンス1割強微増は、見掛け倒しもいいところですね。
(- -);  

そこで、ラズパイ4の名誉挽回のために UnixBench と違ったテスト方法で再評価を実施してみます。その評価方法は、 実データを用いた機械学習の K 分割交差検証 で、Python の scikit-learn ライブラリーを使ったプログラムの実行処理スピード対決となります。機械学習は、そもそも使用するデータの学習と評価でかなり時間とCPUの処理能力を要しますので、実テスト評価としては最適なケースです。

では、 機械学習の K 分割交差検証の処理スピード対決結果を、以下の表に記載します。

ラズパイ4:
RaspberryPi 4 Model B (4GB)
ラズパイ3:
RaspberryPi 3 Model B+
3分割交差検証Time: 1分58秒
学習Score: 0.611839
Time: 7分10秒
学習Score: 0.611839
5分割交差検証 Time: 4分04秒
学習Score: 0.614734
Time: 14分53秒
学習Score: 0.614734
10分割交差検証 Time: 9分38秒
学習Score: 0.523493
Time: 34分32秒
学習Score: 0.523493

上記の結果から、機械学習の K 分割交差検証の処理スピード対決はラズパイ4の圧倒的な差で軍配が上がりました。スピード処理能力アップは、3~4倍ということでしょうか。恐らく、UnixBenchマークにある以下2点のテスト項目が効果を発揮していると考えられます。

  • 整数演算処理の性能
  • 浮動小数演算処理の性能

やはり、これぐらいの実力差がないと、ラズパイ4の動作時発熱量は納得感がありませんね。 結論として、機械学習等のような高速処理が必要なジョブを対象するのであれば、ラズパイ3よりもラズパイ4のほうがお薦めですね。IoTエッジデバイスが機械学習まで処理できる日が近いかもしれません。(^^); 

 

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